効果の理由 |
・葉酸はビタミンB群の水溶性ビタミンで、体内のさまざまな反応に関わる成分である。約20 種類の酵素と協力してDNAの合成や細胞分化に作用するので、細胞分化の盛んな胎児や 乳幼児には欠かせない。脳や脊髄の先天異常や発育不全も防ぐため、特に妊娠初期の女性 は積極的に摂りたいものだ。アメリカ政府や、日本の厚生労働省も、妊娠を希望するすべて の女性に対し1日400ugの摂取をすすめている。 ・葉酸が効果的なのは女性にとってだけではないことが、さまざまな医学研究からわかってき ている。例えばガンの予防作用。葉酸は肺ガンや直腸ガン、子宮頸ガンの予防に役立つとさ れ、喫煙や避妊薬の使用、出産など子宮頸ガンのリスクをもつ女性のガン発生率を14年に わたって調べたところ、葉酸の投与で発生率が2分の1から5分の1に低下したというデータ がある。 ・また、葉酸およびビタミンB群と心臓発作との関係では、5つに分けられた被験者グループ のうち、葉酸をもっとも多く摂ったグループの心臓発作の発症率は、もっとも少ないグループよ り31%低かったという。これは、葉酸に血液中に蓄積するホモシステインを減少させる働きが あるため。ホモシステインは動脈を攻撃し血管を傷つけるが、葉酸を摂ることで、このホモシス テインが減少して心臓病や脳卒中を予防できると考えられる。 ・興味深いのは、葉酸とビタミンB12を多く摂る一方でアルコール飲料を1日1杯程度飲んだ 場合、心臓発作の危険性が75%も低下したというデータである。ただしこの場合、アルコー ルはあくまで適量。飲み過ぎは禁物だ。 |
備考 |
・葉酸は枝豆、ソラ豆、白インゲン豆やウズラ豆、アスパラガス、ホウレン草、ブロッコリー、オ クラ、芽キャベツなどに多く含まれる。 ・1日に摂りたい目安は400ugで、上限が1mg。これは、朝食にオレンジジュースを250m l、シリアルカップ強を摂れば半分確保できる。また妊婦の場合、食事だけでは不足しがちな のでサプリメントからの摂取が勧められている。 |
関連症状 |
・妊娠を希望 ・心臓発作の予防 ・肺ガン、直腸ガン、子宮頸ガンの予防 ・口内炎、舌炎 |