効果の理由 |
・貧血気味の人は鉄分を多く摂るといいといわれるとおり、鉄は血液と非常に深い関わりをも っている。体内で消費される鉄の50%近くは、血液中の「ヘモグロビン」の原料となる。ヘモ グロビンは、生命活動に必要な酸素を肺から体のすみずみまで運ぶ、赤血球の成分だ。逆に 全身の細胞で生じた炭酸ガスを肺へと送り、ガス交換の機能も果たしている。 ・残りの約半分は、筋肉や骨髄、肝臓、脾臓などに蓄えられる上、ヘモグロビンを乗せている 赤血球の寿命は120日程度。血液中のヘモグロビン濃度は日々減っていってしまうわけだ が、毎日一定量の鉄分を補給していれば、濃度を保って血液を良好な状態にキープできる。 ・鉄は免疫細胞の成長に必要とされる。十分な量を摂れば、風邪の予防に役立つほか、貧血 の症状の予防にもつながる。 ・最近は特に「ヘム鉄」が注目されている。生体内の鉄のほとんどはタンパク質と結びついて 存在している。その中でヘム鉄は、特に吸収されやすい鉄。鉄の吸収率が10%程度なのに 比べて、ヘム鉄は30%吸収される。ヘム鉄は肉類に含まれている。一方、野菜に含まれる 非ヘム鉄は、体内での吸収が悪い。 |
備考 |
・鉄は多量に摂ると中毒を引き起こす。1日25mg以上を長時間摂り続けると、疼痛や嘔吐、 下痢やショック状態などの中毒症状が現れることがある。成人用のサプリメントを誤って子ど もが飲まないようにするのはもちろん、成人についても、専門家の多くは医師がすすめない限 りは鉄のサプリメントを摂らないように指導している。 ・鉄の所要量は成人男性で1日10mg、女性は月経によって1日0.5mg〜1mgを余分に消 費するため、12mgとなっている。肉だけでなく野菜にも含まれるが、肉やレバーに含まれる 鉄は比較的吸収されるものの、野菜に含まれる鉄は吸収率は低い。その中でもかつおの血 合肉には100g中10mgも含まれる。鉄は吸収されにくいが、ビタミンCを一緒に摂ると、吸 収率が改善できる。 |
関連症状 |
・貧血 ・血圧が低い ・月経過多 ・風邪をひきやすい ・下痢しがち |